新着情報ページ

中国地方弁護士大会 参加記2016年10月15日

弁護士は強制加入団体である日本弁護士連合会,及び各地の弁護士会(単位会,といいます)に所属して活動を行っていますが,そのほかにも高等裁判所管内を1グループとして,管内の弁護士会によって構成される連合会(ブロック弁連,と呼んでいます)があります。

各地のブロック弁連では,年1回の定期総会とそれに会わせたシンポジウム(医療や研究者の「学会」のような雰囲気です)を実施しており,予算・決算の承認等の手続きのほか,各地の問題意識に基づく「宣言」や「決議」が採択されています。

前置きが長くなりましたが,以下本題。
私が今年度の九弁連理事を拝命している関係で,九弁連からの派遣として,昨日鳥取市で開催された「中国地方弁連」(中弁連)の定期大会にお邪魔してきました。
さすがに鳥取へは時間がかかり前泊必須となりましたが,そのおかげで午前中のシンポジウムから参加することができました。

シンポジウムでは虐待や犯罪被害を受けた児童や障害のある方からの聞き取り技法である「司法面接」がテーマで,これまであまり弁護士会では取り上げられることのないものでしたが,当該分野の第一人者である北海道大学の仲教授の講演,及び各機関で司法面接に取り組まれている方によるパネルディスカッションを通じて,法律家はもちろん,学校や児童福祉の現場において司法面接技法を用いる重要性が理解できました。これは機会があれば詳しくまとめたいと思います。

午後からは定期大会。プログラムは九弁連と同じく予算決算の承認を経て宣言・決議案の審議,というものですが,じつは中弁連の定期大会(「中国地方弁護士大会」と題されています。なお九弁連は「九州弁護士会連合会定期大会」です。違いの理由は不明)は武勇がとどろいており,定期大会の宣言・決議案の審議は毎年議論が活発になされ,時には議案が否決されることもあるとか。
まさに「筋書きのないドラマ」を地で行くような大会が毎年繰り広げられており,その結果来賓を長時間待たせるほど時間が押すこともしばしば,と聞いていました。
原因がどこにあるのかはわかりませんが,中弁連大会の宣言・決議案は中弁連管内の各単位会がそれぞれ提案するという慣例があり(なお,九弁連は九弁連内の委員会からの上程を経て理事会から提案するため,単位会のカラーはほぼ出ません),この点でも異色の大会です。

今年も宣言1本,決議4本が付議され,各議案とも所定の時間を超過するほど多数の質問・意見がなされたほか,審議のなかで文案の変更が複数なされるなど,非常に活発な議論がなされていました。
今回は非常に議事がスムーズだったらしいですが,議場を封鎖して賛否を正確に確認する「精密採決」が今回も行われるなど,武名とどろく中弁連大会の片鱗をみることができました。

弁護士は議論してナンボ,という意見も出ており,運営側は胃が痛いと思いますがこのような大会が本来のあるべき姿なのかもしれません。その意味で大変勉強になった1日でした
宣言・決議については中弁連のホームページにも掲載されると思いますので,興味があればご覧ください。いずれも激しい議論の結果として充実した内容になっています

なお余談ながら,中弁連の名称は中国地方弁連のほか,名古屋高裁管内の「中部地方弁連」にも妥当するところ,昨年より中国弁連大会の懇親会で,向こう1年間の「中弁連」の名称使用権を賭けて中国地方弁連と中部弁連の理事長が勝負を行っており,今年も中国地方弁連が「中弁連」の名称使用権を得たようです。
というわけで,本稿では中国地方弁連の略称を「中弁連」としています。中部弁連の皆様にはご理解いただければと思います。

(半田)
copylight