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人吉農芸学院 見学レポート2013年07月23日

人吉農芸学院 見学レポートの写真
先日,佐賀県弁護士会の「子どもの権利委員会」で熊本県の人吉農芸学院の見学に行ってきました。
子どもの権利委員会では,昨年より付添人活動の研修をかねて各地の少年院を見学していますが,今回もその一環での研修です

人吉農芸学院は矯正施設である「少年院」の1つで,主に1年程度のカリキュラムを行う施設です。
人吉ICから車で15分程度の山間部にあり,川辺川のそばののどかな風景の中にあります。
元々は海軍航空隊の施設だったとのことで,広大な敷地の中でその名のごとく農業・農芸のカリキュラムや,各種建機の運転・溶接など,社会復帰後すぐに役立つ技能の習得を意識したカリキュラムがもうけられているとのこと。
特に,大型特殊免許(いわゆる「大特」)の免許が取れるのは全国の少年院でも人吉以外は2カ所しかなく(施設内に試験場コースもありました),カリキュラムとしても珍しい内容です。
(詳細はhttp://www.moj.go.jp/content/000024157.pdfをご参照ください。)

もちろん矯正施設ですので,厳重な管理と厳しい指導があることは間違いありませんが,
敷地の広さもあってか,イメージしているよりは開放的な印象を受けました。
(なお,昨年施設を新築していますが,それ以前は外部とを隔てる「柵」がなかったとのこと。賛否はあるでしょうが,個人的には少年院は人吉や昨年見学した佐世保のような比較的開放的な雰囲気のほうが望ましいとは思います)


縁あって少年事件を担当することも多く,担当した少年の中には少年院送致となった少年も一定数いるのですが,
個人的には少年院は必ずしもマイナスではなく(もちろん,行かなくていいならそれに越したことはありませんが),少年院に行かなければならないのなら,その時間を無駄にするのではなく少年院で技能や社会生活のルールをきちんと学んで更正への一歩を踏み出してほしいと思いながら日々少年と接しています。
少年院を見学することで,弁護士も少年院のカリキュラムや指導内容をきちんと理解し,付添人をつとめる際にやむなく少年院に送り出さなければならない少年にとって,その時間が無駄にならないようアドバイスするための材料にできればいいな,と思っています。
(写真は人吉農芸学院の正門。施設管理の都合上,中の写真はありません)
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