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日弁連夏期研修(沖縄)2015年09月07日

我々弁護士の仕事は,日々刻々と変化する社会情勢に対応することが求められます。
特に法改正や重要な裁判例が出た場合,業務にも大きな変化が生じることがありますし
それ以外にも技術や生活スタイルの変化(近年ではメールやスマホの普及などが劇的です)により,
これまでは大丈夫だったことが,今はそうはいえない,なんてことがよく生じます。

もちろん,法律や判例,社会情勢の変化以外でも,色々な技術やノウハウを学び,専門家としての研鑽とスキルの向上が求められることはいうまでもありません。

そのため,全国の弁護士が所属する日本弁護士連合会(日弁連)では,各地のブロック毎に年1回の学術研修を実施しており,九州では福岡と沖縄で毎年実施されています。
私は九州弁護士会連合会,及び佐賀県弁護士会の研修委員も務めており,研修と併催して委員会があることもあって,毎年夏期研修に参加していますが,今回は沖縄での研修をご紹介したいと思います。

沖縄での研修は,1日2コマ×2日間の計4コマで実施されています。
今年は法改正の分野から,労働法と刑事訴訟法(刑訴法の改正は本日現在,先送りになるとの情報がありますが)の改正後の概略についての研修と,
加藤新太郎氏(元裁判官)による,裁判官の心証形成を見据えた訴訟活動のあり方についての研修,そしてコミニュケーション方法をテーマにした倫理研修の4つでした。

いずれも専門的な内容ですので,子細は割愛して,印象に残った点を少しご紹介したいと思います。

弁護士という仕事は法律の知識のほかに,対立する相手方や裁判官を如何に説得するか,という事が求められる職業です。
もちろん,弁を尽くして説得しても結果が出ないことも多々ありますが,方法によっては有利にも不利にもなる可能性があること,特に裁判所に対しては,現場の弁護士が考えていることと,裁判所の受け止め方にずれがあった場合,本来は聞き入れられるはずの主張が裁判所に届かない,ということもありえます。
加藤新太郎先生の講演は,裁判官としての視点から,弁護士の職務遂行の留意点を述べられるものであり,過去に日弁連法務研究財団の研修での講演(過去のコラムにあります)を更に磨き上げた,大変参考になるものでした。
また,この説得のやり方が悪いと,弁護士の責任問題にもなり得るというのが倫理研修のテーマであり,この点もなるほど,と思わせる充実した内容でした。

弁護士は日頃から文章や口頭で主張し説得することを繰り返していますが,何も考えずに行うのではなく,問題を生じない方法や,効果的な方法を考えないといけない,ということなのでしょうね。
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