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鳥飼重和弁護士の講演2016年03月10日

先日福岡県弁護士会主催で行われた,鳥飼重和弁護士による講演に参加してきました。

鳥飼重和弁護士というと,経新聞の企業が選ぶ弁護士ランキングで,2013年税務部門1位,2014年企業法務部門10位という税務・企業法務のエキスパートなのですが,企業法務系の弁護士のイメージとはちょっと違い,大変「熱い」方でした。
研修は企業法務や税務のやり方ではなく,「弁護士が税務訴訟においてどのようにコミットすべきか」というものでしたが,内容はいずれも「なるほど」と思わせられるものばかりでした。

盛りだくさんの講演でしたが,覚えている限りでエッセンスを書いていくと・・・
「税金は法律に従って課税されるので,税務は法律解釈の問題である」
「問題が起こる前に法律に従った対処を行わないと,事後的なフォローは非常に困難」
「現在,弁護士は税務訴訟の段階から依頼を受けることが多いが,それでは遅すぎる」「法律のプロである弁護士が,自由度の高い経営段階から適切な法的知識・法解釈に基づき手続に関与することで最良の結果を導くことができる」
というものでした。

確かに,申告する前であればリスク要素を最大限下げることもできますし,何より鳥飼弁護士の講演では,多くの企業で「法律家の目からみて,あまりにも『雑』な処理がなされている」のが問題の根源である,という指摘があり,なるほど,と思わされる指摘でした。

財務・企業法務以外でも「もっと早く弁護士がアドバイスしていれば」と思えるケースは枚挙にいとまが無いわけで,鳥飼弁護士の指摘はもっと広く伝わるべきだと思います。
鳥飼弁護士は「戦わずして勝つ」「戦っても勝つ」をポリシーとされていますが,その発想は実に慎重で,「法令遵守・手続遵守により負ける材料を極限まで減らす」ことで「紛争で勝つのではなく,紛争リスクを回避する」ことをされていると感じました。
弁護士はリスクマネージメントが仕事なので,鳥飼弁護士のように想定されるリスクを広く予想し必要な警告をすることがほとんどであり,リスクを取らないと結果が出せない経営者からは煙たがられる存在だと思いますが,それでも鳥飼弁護士が高く評価されているのは,鳥飼弁護士がポリシーとされている「経営者の最高の参謀になる」弁護士であるからに他ならないのでしょう。

まねをしようとおもってもできるような相手ではありませんでしたが,得るものもたくさんある講演でした。
(半田)
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